本日は「商品ファンド」というテーマでお話いたします。
突然ですが、「商品ファンド」はご存知でしょうか。
だいぶん最近はメジャーになりつつありますから、名前くらいは聞かれたことがあるかもしれません。
商品ファンドとは、細かな違いこそあれ、ズバリ投資信託そのものです。
しかしながら、やはり細かな違いはあります。
最も異なる点としましては、運用対象が「商品」ということです。(当たり前ですが)
そして、運用総額の過半数を商品先物市場で運用します。
国内において商品ファンドの本数は現在300本弱くらいですが、
米国においてははるかに大きな規模の運用がなされています。
商品ファンドには、投資信託のように設定形態の違いがあります。
商品ファンド販売業者のHPにも詳しく書かれていますが、
信託型、匿名組合型、リミテッド・パートナーシップ型(LPS)があり、
それぞれによって若干の違いがあります。
設立形態など私たちにとっては、どうでもいい話なのですが、
気をつける点があるとすれば、税率です。
信託型は、利子所得となり20%の源泉徴収であるのに対して、
信託型以外の形態だと(ちなみにリイテッド・パートナーシップ型は日本ではありません)
雑所得となり、総合課税となります。
何を意味するかといえば、所得が高いヒトにとっては、結果的に税率が高くなってしまうということです。
この点を考えると、信託型の形態をとるもののほうがやや有利であるといえます。
商品ファンドが今ひとつとっつきづらいのは、投信と比べるとはるかに情報が少ないことがあげられます。
投信であれば、モーニンススター社をはじめ、格付け会社など外部機関による情報が豊富ですが、
商品ファンドでははるかに少ないのが現状です。
また、販売会社もかなり限られています。
商品ファンド販売会社のHPをみても、取り扱いファンドについては詳しく説明されていますが、
商品ファンドをトータルで比較するようなサイトはまだまだ少ないです。
こういうサイトもあります。
http://fund.ovalnext.co.jp/index.php
気になるファンドのパフォーマンスを調べてみるのもよいでしょう。
また、運用成果についても外部機関による発表が少ないので、
特に匿名型のファンドなどはその業者の発表をうのみにするしかありませんので、
販売会社の信用面についてもしっかりと、調査をする必要があるのはいうまでもありません。
商品ファンドは、商品先物のような期限はありませんから、
短期投資のイメージが近い商品とは異なり、一般に長期投資になります。
ですから、流動性も高くはないですし、成果のブレもあります。
気を長くして付き合うべき商品です。